ポートレイトスナップブック 奥田修一の言葉
Shuichi Okuda's Writings & Essays




 作品は作者を映す鏡だと良く言われる。寒に入ったある日、カンジキを履いて、雪の1メートル程積もった落葉松の林の中から、木立越しに、明るく見える雪原の針葉樹を描いていた。気が付くと、針葉樹の葉を描こうとして、先程、チューブよりパレットに出したサップグリーンが、手袋にベトリと付いている。見れば数本握る筆にも移っていて、困ったことになっている。せっかく調子が出て来たところなのに、仕方がない。なんとかしようと思っていると、追い打ちを掛けるように、手袋で鼻や額をこすったことが思い出された。「顔も緑色か。」と思って私は無意識に、鏡を見る様にカンバスに顔を写そうとして、苦笑いである。カンバスには心は写るが、顔には写らない。


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